レアモンデ砦 (1)

レアモンデ砦 − [戦いと憩いの広場]
  アシュレイ:ギルデンスターンの姿を発見、見つからぬようにあとをつける 1-181
  ギルデンスターン:サマンサの側に立つ
サマンサ:しゃがみこんで壁を調べている
 
サマンサ …本当だわ。
あなたの言うとおりよ。
 
  後から刻んだ文字もあるけど、
よくみるとキルティア文字が
どの壁にも刻まれているわ。
 
サマンサ レアモンデを取り囲む城壁には
すべてキルティア文字が刻まれて
いる…。どういうこと?
 
ギルデンスターン …これは“呪詩”だ。
レアモンデを“呪詩”が
ぐるりと囲んでいる。
 
  サマンサ:立ち上がる  
ギルデンスターン おそらく、街中の建物すべてに
刻んであるはずだ。
 
ギルデンスターン この街は二千年以上の前から
姿を変えていないんだからな。
 
  風化し、地震で崩れたとはいえ、
その機能は残っていよう。
 
  …感じてはいたが、街の中央、
大聖堂へ近づくほど“魔”が
強いようだ。
 
ギルデンスターン 街全体が巨大な
“魔法陣”なのだッ!!
 
お見事!  
  サマンサ:振り返る  
  アシュレイ:気付く ---
  ギルデンスターンの後方にローゼンクランツがいた  
ローゼンクランツ さすがアカデミーを
主席で卒業しただけはある。
すばらしい洞察力だぜ、アンタ。
 
  ギルデンスターン:振り返り 1-24
ギルデンスターン 知っていたな、貴様?  
ローゼンクランツ 知っているもンだと思ったぜ。  
ローゼンクランツ …レアモンデが牧場として
機能しているゆえんが
そこにある。
 
  アンタたちが探している
“グラン・グリモア”とは
この魔法陣のこと。
 
  つまり、レアモンデ全体が
“グラン・グリモア”なンだよ。
 
ギルデンスターン なぜ、黙っていた?
我々を裏切るつもりか?
 
  ローゼンクランツ:ギルデンスターンたちに向かって歩きだす  
ギルデンスターン どういうつもりだッ!!  
  ギルデンスターン:力をとばす
ローゼンクランツ:動じず歩き続ける
 
ローゼンクランツ 無駄だぜ。忘れたのか?
オレに“魔”は通用せンよ。
 
ローゼンクランツ …オレはアンタたちの
仲間になった覚えはないぜ。
公爵と組んでいるのも、一時的なもンだ。
 
  アシュレイ:すぐ近くの壁際から様子をうかがっている  
  ローゼンクランツ:ギルデンスターンたちの前まで来る  
ギルデンスターン 貴様には“志”という
ものがないのか!
 
ローゼンクランツ あるさ。他人のために人生を
棒に振るなんてマッピラだぜ。
 
  アシュレイ:三人から死角の位置に立つ  
ギルデンスターン その時々の利益で動くとはな。
見下げた男だ。
 
  ローゼンクランツ:顔をそむけ  
ローゼンクランツ こんな平和な時代だぜ。
戦場で敵を殺していれば
のしあがれた時代とは違うンだ。
 
  ローゼンクランツ:顔をギルデンスターンに向け  
ローゼンクランツ その時々のチャンスを的確に
掴まないとな。
そうだろ、ギルデンスターン?
 
ローゼンクランツ アンタだって、オレを
利用していたンじゃないか。
 
  オレというチャンスを
利用していたンだろ?
 
ローゼンクランツ アンタにはまだ
オレが必要だ。
 
ギルデンスターン 貴様は娼婦だな。
生まれながらのゲスだよ、
ローゼンクランツ。
 
ギルデンスターン 貴様をリスクブレイカーから
免職にしたリサイトは
有能だったというわけだ。
 
  ローゼンクランツ:大仰なお辞儀で応じる  
ローゼンクランツ お褒めにあずかり、
まことに光栄でございます。
 
ギルデンスターン “鍵”はどこだ?  
ローゼンクランツ さあて。  
  ギルデンスターン:剣を抜き  
ギルデンスターン 言わぬなら、
ここで死ぬまでだぞ。
 
  ローゼンクランツ:構えの体勢で  
ローゼンクランツ オレを倒せるとでも? これでも
元リスクブレイカーなンだぜ。
 
  ギルデンスターンとローゼンクランツ:にらみ合う  
サマンサ どういうこと?  
  ギルデンスターン:サマンサに視線を移す
サマンサ:アシュレイの意識とリンクしている
 
サマンサ ここはどこ?
私はいったい何を見ているの?
 
  サマンサ:へたり込み、自分の両手を見る  
サマンサ 私はここにいるのに。  
  ギルデンスターン:サマンサに寄り添い  
ギルデンスターン しっかりしろ!
サマンサ!!
 
  サマンサ:あたりを見回し  
サマンサ どこ? どこにいるの?  
ローゼンクランツ …リンクしている。今度は
サマンサが同調しているンだ、
ギルデンスターン。
 
  ギルデンスターン:振り返りローゼンクランツに向き直って  
ギルデンスターン ヤツか!!  
  アシュレイ:一歩退く  
サマンサ 近くにいるわ…。
姿を隠した。
 
  サマンサ:立ち上がる  
ギルデンスターン 大丈夫か?  
  ローゼンクランツ:市街地 南部 方面へ去る  
ギルデンスターン ティーガーと合流するぞ。  
サマンサ ええ。  
  アシュレイ:市街地 南部 へ通じる扉の閉まる音をきく(ギルデンスターンとサマンサが出ていった)