3章 グローグの丘

(ワールドマップから)
battle グローグの丘
  降雨
南天騎士団脱走兵たち:ラムザたちを前にして
3/1-42
  南天騎士団脱走兵
「くそッ、ここまで逃げてきたのに
 追撃部隊と遭遇するなんて!!
 
  剣士ラムザ
「南天騎士団の斥候か!?
 
 
  南天騎士団脱走兵
「もう戦争はたくさんだ!
 オレたちは故郷へ帰りたいんだ!
「どんなに貧乏でも
 泥にまみれて暮らしていた方が
 いいに決まっている!
「もう人殺しはたくさんだ!
 故郷へ戻って
 家族と一緒に暮らしたいッ!!
 
  剣士ラムザ
「待ってくれ! 僕らはきみたちを
 追いかけているわけじゃない!
「きみたちと戦う意志はない!
 勘違いしないでくれ!!
 
 
  南天騎士団脱走兵
「ウソをつくなッ!
 信じられるものかッ!!
「そうやってオレたちを安心させておき
 その隙に殺すつもりだろッ!
 その手にのるものかッ!
 
  南天騎士団脱走兵
「お、おい!
 あいつ…、手配書で見たヤツだ!
 
  南天騎士団脱走兵
「なに?
 …だから何だというんだ!?
 
  南天騎士団脱走兵
「間違いない!
 あいつは“異端者”だぜ!
「あいつを捕まえて戻れば
 脱走を許してくれるんじゃないのか?
 
 
  南天騎士団脱走兵
「おまえ…、
 騎士団に戻るつもりなのか?
 
  南天騎士団脱走兵
「“異端者”の首は敵将の首に
 匹敵する手柄なんだぜ!
「あいつの首を手みやげに
 持ち帰れば、恩賞として
 除隊させてくれるんじゃないかな?
 
  南天騎士団脱走兵
「たしかに、敵将の首と引き替えに
 除隊を許されたやつらがいたな…。
 
  南天騎士団脱走兵
「どうせなら、大手を振って
 故郷に帰るんだ!
「このまま故郷に帰っても
 脱走兵として命を狙われながら
 暮らさなくちゃいけないからな!
 
  南天騎士団脱走兵
「おまえの言うことはもっともだ!
 よし、あいつを捕まえよう!
「いや、殺したって構わない!
 どうせ“異端者”なんだからな!
 遅かれ早かれ処刑されるんだ!
「あいつを殺すだけで、
 オレたちは故郷へ戻れるんだ!!
 これが最後の戦いだ!!
 
【勝利条件:すべての敵を倒せ!】  
すべての敵を倒す  
  剣士ラムザ
「…自分の命が大切なのはわかる。
 わかるけど…、そういうものなのか!
 
【戦闘終了】 43/1-13
 
(引き続き)
event グローグの丘  →記録:雷神シドの息子
  降雨 56/2-16
  剣士ラムザ
「…父さん、父さんなら
 どうしたんだろう……。
 
  ラムザ:足音に気付き振り返る  
  剣士ラムザ
「きみは……。
 
 
  南天騎士団騎士たち、彼らを従えた騎乗姿のオーラン:登場  
  占星術士オーラン
「また会ったな。
 
 
  オーラン:ラムザの近くまでチョコボを進める  
  剣士ラムザ
「黒獅子の紋章…
 きみは南天騎士団の人間だったのか。
 
  占星術士オーラン
「きみが脱走兵を片付けてくれたのか。
 
「ベオルブ家の人間が
 我々に手を貸してくれるとは
 思わなかったよ。
 
  ラムザ:うつむく  
  剣士ラムザ
「…好きで彼らと戦ったわけじゃない。
 
 
  占星術士オーラン
「わかっているさ。きみが望んで
 戦うはずがない。そうだろ?
「僕らも同じさ。
 好きで脱走兵を追っているわけじゃ
 ないんだ。わかるだろ?
 
  ラムザ:顔を上げ  
  剣士ラムザ
「きみは僕のことを
 知っていたんだな…。
 
  占星術士オーラン
「ああ、手配書の中に
 きみの名前と似顔絵があったよ。
「しかも第一級の“異端者”だ。
 …いったい何をしでかしたんだい?
 
 
  ラムザ:体をこわばらせ  
  剣士ラムザ
「……僕を捕らえるのか?
 
 
  占星術士オーラン
「どうして、そんなマネを
 しなけりゃいけないんだ?
「僕らの任務は脱走兵を捕らえることで
 肉親に追われているきみを
 捕らえることではない…。
「後ろの連中がきみの首を欲しいと
 言い出す前に、さっさと行くんだな。
 
 
  ラムザ:立ち去ろうとするが振り返り  
  剣士ラムザ
「…なぜ、
 きみたちは戦いを続けるんだ?
 
  占星術士オーラン
「きみの兄さんたちが剣を僕らに
 突きつけている限り、戦いは続く…。
 
  剣士ラムザ
「ラーグ公が剣を引けば
 ゴルターナ公も引くのか?
 
  占星術士オーラン
「……いや、それはないだろう。
 
 
  剣士ラムザ
「南天騎士団の将軍オルランドゥ伯に
 会う機会があるなら伝えてくれ。
「ラーグ公とゴルターナ公を煽り
 “利”を得ようとする奴らがいる。
 
「僕らは奴らの手の中で踊っているに
 すぎないってね。
 …倒すべき相手はそいつらだ。
 
   
  占星術士オーラン
「なぜ、オルランドゥ伯なんだ?
 
 
  剣士ラムザ
「父上が言っていた…。
 友と呼べる人は彼だけだったと。
 
  占星術士オーラン
「オルランドゥ伯は僕の義父だ。
 伝えておこう…。
 
  剣士ラムザ
「信じてくれるのか?
 
 
  占星術士オーラン
「奴らがなぜ聖石を集めようと
 しているのかは知らない。
「それが民のために役立つことなら
 僕らは口出しするつもりはない。
 
「ただし、おのれの“利”のためだけに
 伝説を利用しようとしているのなら
 義父は黙っていないだろう。
「“雷神シド”の名にかけて
 誅伐することを約束するだろう。
 
 
  剣士ラムザ
「きみたちは教皇の陰謀に
 気付いているのか!?
 
  占星術士オーラン
「証拠をつかんでいるわけじゃない。
 
「僕らも内偵を進めているが、
 むしろ、きみの方が
 詳しいんじゃないのかい?
 
  剣士ラムザ
「陰謀の証拠をつかめば
 戦いをやめてくれるのか?
 
  占星術士オーラン
「証拠でもあるのか?
 
 
  剣士ラムザ
「ここに『ゲルモニーク……
 …いや、なんでもない。
 
  占星術士オーラン
「…戦いが終わるかどうかなんて
 誰にもわからない。
「だが、義父は必ず
 剣を引くに違いない…。
 
 
  南天騎士団騎士
「オーラン様、参りましょう!
 
 
  オーラン:後ろを向き  
  占星術士オーラン
「わかった、今、行く!
 
 
  オーラン:ラムザに向かい  
  占星術士オーラン
「お別れだ、ラムザ。
 死ぬなよ。
 
  オーラン:去りかけて止まる  
  占星術士オーラン
「ラムザ、
 きみは独りじゃない!
「きみには仲間がいる!
 命を賭して戦ってくれる仲間がいる!
 
「僕もその仲間の一人だッ!
 
 
 
  オーラン、南天騎士団騎士たち:退場  
  剣士ラムザ
「…ありがとう、オーラン。