4章 ランベリー城 (2)

(ランベリー城から移動しようとすると発生)
event ゼルテニア城  →記録:ディリータの裏切り
  オヴェリア:部屋に一人たたずみ、窓から外を眺めている
扉の外から剣戟の音や争う声が響く
オヴェリア:驚いて振り返り、恐る恐る扉の方へ近寄る
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  荒々しい声
「どこだッ! どこへ逃げたッ!
 
 
  別の荒々しい声
「おまえたちは、あっちを捜せ!
 
 
  他の荒々しい声
「奴は脱獄するときに怪我をした!
 遠くへ逃げることはできないはずだ!
 
  扉が開き、オーラン:登場
オーラン:扉を閉め、オヴェリアのもとに跪く
 
  女王オヴェリア
「オーラン!! 大丈夫!?
 
「…ひどい怪我。
 しっかりして……。
 
 
  占星術士オーラン
「…オヴェリア様、
 お伝えしたいことが……。
 
  女王オヴェリア
「喋っちゃだめ…。
 
 
  占星術士オーラン
「お願いです…。
 どうかお聞きください…。
「ゴルターナ公を殺害したのは
 我が義父、オルランドゥでは
 ございません…。
「謀反の疑いをかけられた義父は
 ラムザ・ベオルブと共に
 ベスラ要塞を脱出…
「今は、教皇の謀略を阻止するために
 戦っているはずです……。
 
 
  女王オヴェリア
「伯が謀反など起こすはずがないと
 信じておりました…。
 
  激しく扉を叩く音  
  荒々しい声
「ダメです!
 扉が開きません!
 
  別の荒々しい声
「オヴェリア様ッ!
 ご無事ですかッ!!
 
  荒々しい声
「どうか、この扉を
 お開けください!
 
  女王オヴェリア
「では、いったい誰が
 ゴルターナ公を…?
 
  占星術士オーラン
「それは……
 
 
  扉が開き、騎士二人:登場  
  南天騎士団騎士
「オヴェリア様、
 お怪我はございませんか!!
 
  南天騎士団騎士
「ここにいたぞッ!!
 
 
  ディリータ:登場
騎士たち:跪く
ディリータ:騎士たちに向かい
 
  聖騎士ディリータ
「おまえたちは
 この部屋から出るんだ。
 
  南天騎士団騎士
「はぁ?
 
 
  聖騎士ディリータ
「部屋から立ち去れと言っている!
 
 
  南天騎士団騎士
「し、しかし……。
 
 
  聖騎士ディリータ
「二度は言わんぞ。
 
 
  南天騎士団騎士
「は、はい。
 
 
  騎士たち:退場
バルマウフラ:登場、扉を閉める
 
  女王オヴェリア
「お願い、オーランに
 乱暴なマネをしないで!
 
  ディリータ:オーランの横に身をかがめ  
  聖騎士ディリータ
「バカなことをしたな、オーラン。
 
 
  占星術士オーラン
「こ…、この裏切り者め…。
 
 
  聖騎士ディリータ
「…いいじゃないか、おまえだって
 それを願っていたはずだ。
「だいたい、周りを見渡してみろ。
 本気で悲しんでいるヤツなんて
 一人としていないんだぜ。
「それに、おまえの親父を死んだことに
 してやったんだ。誰にも追われること
 なんかないんだ。感謝して欲しいぜ。
 
  占星術士オーラン
「ふざけたことを…!
 
 
  オヴェリア:ディリータに向かって  
  女王オヴェリア
「どうして……、どうして
 そんなことを……?
 
  ディリータ:立ち上がり  
  聖騎士ディリータ
「言ったろ、おまえを本当の王に
 してやるってね…。
 
  女王オヴェリア
「嘘よ! あなたは私を利用しようと
 している……!
 
  聖騎士ディリータ
「オレの言うことを信用しないのか。
 
 
  女王オヴェリア
「………。
 
 
  聖騎士ディリータ
「どうなんだ、オヴェリア。
 
 
  オヴェリア:うつむく  
  女王オヴェリア
「信用したいわ……。
 でも……。
 
  聖騎士ディリータ
「オーランと話がある。
 おまえは自分の部屋へ戻るんだ…。
 
  オヴェリア:顔を上げ  
  女王オヴェリア
「お願い……。
 彼に乱暴なことはしないで……。
 
  聖騎士ディリータ
「わかった。
 約束するよ……。
 
  オヴェリア:別の扉より退場しようとするが、扉を開閉しただけでそのまま室内(ディリータたちからは死角位置)に残る  
  占星術士オーラン
「さぁ、もういいぞ…。義父の汚名を
 晴らしたかっただけだ。
「ひと思いにやってくれ……。
 
 
 
  聖騎士ディリータ
「何を言っている?
 死んでもらっては困るんだよ。
 
  占星術士オーラン
「…こんなオレに
 どんな利用価値があるっていうんだ。
 
  聖騎士ディリータ
「おまえはオレに仕えるんだよ。
 
 
  占星術士オーラン
「はっはっはっ…
 ふざけたことを…。
「死んでも断る!
 
 
 
  聖騎士ディリータ
「いや、おまえはオレに
 逆らうことはできないのさ。
「…オレは北天騎士団を倒す。
 倒して畏国を平定する。
 そしてオヴェリアの国を作るんだ。
「もちろん、教皇も倒す。
 オレは教皇の犬じゃないからな…。
 
 
  占星術士オーラン
「本気で言っているのか?
 おまえはいったい……?
 
  聖騎士ディリータ
「オレの正しさをおまえなら
 認識できるはずだ。
「オレのやろうとしていることは
 圧倒的に正しい。
 
「平民出の騎士見習いが
 騎士団を動かすようになり
 乱世を平定する…。
「わかりやすいじゃないか…。
 民が求めてる“英雄”なんて
 所詮、そんなものだ。
 
  占星術士オーラン
「そのために、おまえは
 すべてを利用する…?
 
  聖騎士ディリータ
「いけないのか?
 
 
  オヴェリア:ここで本当に退場
バルマウフラ:身構える
ディリータ:バルマウフラに向かい
 
  聖騎士ディリータ
「どうした?
 このオレを殺すのか?
 
  バルマウフラ:剣のつかに手をかける  
  聖騎士ディリータ
「おまえが、教皇の送り込んだ
 “刺客”ってことはわかっている。
「オレが裏切るようなら
 即座にオレを殺すつもりなんだろう?
 
 
  ディリータ:バルマウフラの正面に立つ
バルマウフラ:剣を抜く
ディリータ:両手を広げ
 
  聖騎士ディリータ
「さあ、その剣でオレを刺すんだ。
 
「どうした、こないのか?
 かかってこいよ…。
 
「こないのなら、こっちからいくぞ…!
 
 
 
  ディリータ:バルマウフラに近寄る
バルマウフラの悲鳴
 
 
(引き続き)
event イグーロス(バルバネス・ベオルブの墓)  →記録:モスフングスの毒
  ザルバッグ:墓の前へ来る 73/1-14
  聖騎士ザルバッグ
「…こっちだ。
 
 
  薬師:登場  
  薬師
「旦那、待ってくださいよ。
 
 
  ザルバッグ:墓正面に立つ  
  聖騎士ザルバッグ
「…父上。
 
 
  ザルバッグ:振り返り薬師に向かって  
  「こっちへ来てくれ。
 見てもらいたいものがある…。
 
 
  ザルバッグ:墓の側からモスフングスを一株ちぎる  
  聖騎士ザルバッグ
「こいつだ…。
 
 
  ザルバッグ:モスフングスを薬師に投げる  
  聖騎士ザルバッグ
「そいつが何だか、わかるか?
 
 
  薬師
「わかるも何も、こいつは
 モスフングスというキノコですよ。
「即死するほどの猛毒を持っているって
 わけじゃありませんがね…。
 
 
  聖騎士ザルバッグ
「やはり……。
 
 
  薬師:キノコを放り捨てる  
  薬師
「ねぇ、旦那…、
 さっさと行きましょうや。
 
  聖騎士ザルバッグ
「何をそんなに怯えている?
 
 
  薬師
「旦那は知らないンですかい?
 
「モスフングスってのは
 死体にしか生えない
 キノコなンですがね…、
「モスフングスの生えた死体が
 埋葬された墓ってのは
 たいそう縁起が悪ぃンですよ。
「そのキノコが生えた代で
 家が滅びちまうってぐらいでさぁ。
 
 
  聖騎士ザルバッグ
「わかった…。
 もう行っていいぞ。
 
  ザルバッグ:金貨を一枚薬師に投げ渡す  
  薬師
「へへへ、毎度。
 
 
  聖騎士ザルバッグ
「よいか、この話は他言無用だぞ。
 
 
  薬師
「わかってまさぁ。
 
 
  薬師:退場  
  聖騎士ザルバッグ
「父上……。