2章 ゼイレキレの滝

(ワールドマップから)
battle ゼイレキレの滝
  ディリータ:橋の中程で、背後にオヴェリアをかくまいながらも北天騎士団騎士たちに追いつめられている
騎士たちのうち数人は倒れている
77/2-11
  北天騎士団騎士
「もう、あとがないぞ!
 観念するんだな!
「おとなしく王女を引き渡すんだ。
 そうすれば、おまえの命だけは
 助けてやろう!
 
  騎士ディリータ
「白々しいウソを! おまえたちの
 目的は王女の生命だろ?
「王女を殺害したとき、
 その真相を知るオレを、このまま
 生かして帰したりはしないはず!
 
  北天騎士団騎士
「何をバカなことを!
 我々は王女を助けに来たのだ!
「何故、王女の生命を狙わねばならん?
 貴様たちゴルターナ軍に
 王女を渡すわけにはいかんのだよ!
 
  オヴェリア:数歩後ずさる  
  ラムザたちの足音
オヴェリア、騎士たち:足音のした方を向く
 
  騎士アグリアス
「オヴェリア様ーッ!!
 
 
  王女オヴェリア
「アグリアス!!
 
 
  北天騎士団騎士
「チッ! 余計な連中がやってきたか!
 
「ガフガリオン!
 そいつらを殺せッ!!
 一気にカタをつけるぞッ!!
 
  剣士ガフガリオン
「どういうことか、よくわからンが、
 これも契約だ。仕方ないな!
 
  騎士アグリアス
「ガフガリオン、貴様、
 裏切る気かッ!!
 
  剣士ガフガリオン
「裏切る? とンでもない。
 こいつらはホンモノさ。
「オレたちの仕事は、お姫さまが
 “無事に”誘拐されるように
 することだ。
「そして、こいつらの任務は
 誘拐したやつらを口封じのために
 ここで始末することなのさ!
 
  騎士アグリアス
「どういうことだ??
 誘拐が狂言だとでもいうのか??
 
  剣士ガフガリオン
「邪魔なンだよ、そのお姫さまはな!
 
「正統の後継者はオリナス王子だけで
 いいんだ。お姫さまが生きていると
 担ぎ出すヤツがあらわれるからな!
 
  ディリータ:周囲を警戒しながら一歩後退し、ラムザに向かって  
  騎士ディリータ
「どうせ殺すことになるのなら
 役に立ってもらおう…。
「ゴルターナ軍に誘拐されたことにして
 そのまま殺してしまえば、邪魔な
 ライバルを失脚させることができ、
「邪魔なお姫さまも処分できる…。
 ラーグ公が書いたシナリオは
 そんなところだろう。
「…いや、そのシナリオを書いたのは
 きっとダイスダーグだな。
 
「ラムザ
 おまえもそう思うだろ?
 
 
  ガフガリオン:ディリータたちに近づき  
  剣士ガフガリオン
「そういうわけだ、ラムザ。
 こいつらを皆殺しにするぞ!
 
  剣士ラムザ
「また、力の弱い者を犠牲にしようと
 いうのか……。
「…そんなことを許しはしない!
 これ以上、ティータのような犠牲者を
 出してはいけないんだッ!!
 
【勝利条件:王女オヴェリアを死守せよ!】  
オヴェリアHP=0  
  王女オヴェリア
「か、神よ……。
 
 
  剣士ラムザ
「しまったッ!!
 
 
  騎士アグリアス
「オヴェリア様ーッ!!
 
 
  ゲームオーバー 50/1-33
ラムザAT
ディリータHP=1以上
ガフガリオン存在
…………条件(1)
 
  剣士ラムザ
「ディリータ!
 生きていたのか、ディリータ!
 
  騎士ディリータ
「こんなところで再会するとはな!
 あいかわらず兄キたちの言いなりか?
 
  剣士ラムザ
「ばかな! 僕は何も知らない!
 こんな計画なんて知りもしない!
「それより、ディリータ、
 きみこそ兄さんたちの計画に
 荷担しているのか!?
 
  騎士ディリータ
「冗談を言うな!
 オレはお姫さまを助けにきたのさ!
「お姫さまを利用しようという
 やつらの手から、
 お姫さまを自由にするためにな!!
 
  剣士ガフガリオン
「ウソを言うンじゃねぇ!
 おまえも雇われたンだろ?
「金のために王女誘拐という仕事を
 請け負ったンだろ!
 今さらシラを切るンじゃねぇッ!!
 
  騎士ディリータ
「貴様と一緒にするな!
 金のためにやっているわけではない!
 
  剣士ガフガリオン
「じゃ、誰だ?
 オレの仕事を邪魔するヤツは?
「計画をかぎつけたガキが
 正義感に駆られて王女を
 救出に来たとでもいうのかッ!?
「おまえは誰に雇われている?
 誰からこの計画を聞いた?
 言えッ!
 
  騎士ディリータ
「それは貴様の知るところではない!
 
 
条件(1)をクリア
オヴェリアAT
ディリータHP=1以上
…………条件(2)
 
  王女オヴェリア
「貴方は何者なの?
 味方、それとも敵?
 
  騎士ディリータ
「あなたと同じ人間さ!
 
 
アグリアスAT
ガフガリオン存在
 
  騎士アグリアス
「オヴェリア様ッ!
 今、お助けいたしますッ!!
 
  剣士ガフガリオン
「そうはさせるか!
 
 
  騎士アグリアス
「自分が何をしようとしているのか
 貴様はわかっているのかッ!?
「オヴェリア様は養女といえども
 王家の血筋。そのような方を
 貴様は手にかけようというのだぞッ!
 
  剣士ガフガリオン
「ああ、わかっているさ!
 よぉく、わかっているとも!
「王女といえども邪魔なら排除される!
 それが頂点に立つ“王家の血筋”って
 ヤツなンだろ?
 
  騎士アグリアス
「貴様ッ、オヴェリア様を愚弄するか!
 
 
  剣士ガフガリオン
「邪魔なら殺される…、オレたち平民と
 変わらんってことさ!
「違うのは、おまえのような
 頭の固いヤツらが何も考えずに
 忠誠を誓うってことぐらいか!!
「生きていたって、頂点に立たない限り
 利用されるだけなンだ。だったら
 今、殺された方がマシだぜッ!
 
  騎士アグリアス
「ならば、私が護ってみせる!!
 
 
条件(2)をクリア
ラムザAT
ガフガリオン存在
 
  剣士ラムザ
「あなたはこの計画を知っていたのか!
 何故、こんな汚い仕事をッ!!
 
  剣士ガフガリオン
「汚いだと!?
 金を稼ぐのに奇麗もクソもあるか!
「オレはプロの傭兵なンだぞ!
 請け負った仕事はどんな内容でも
 やり遂げる、それがプロってもンだ!
 
  剣士ラムザ
「何故、僕に話してくれなかった!
 どうしてッ!!
 
  剣士ガフガリオン
「話したらどうした?
 オレを止めたか?
「オレたちがやらなくても
 誰かがこの仕事を請け負うンだ!
 わかるか!
「おまえの知らないところで
 誰かが死ぬンだ!
 それが現実だ!
「おまえは、おまえの知らないところで
 起きていることを
 止められるとでもいうのか!?
 
  剣士ラムザ
「しかし…、しかし、
 こんなこと、許されるっていうのか!
 
  剣士ガフガリオン
「“しかし”って言うンじゃねぇ!
 
「おまえは“現実”から
 目を背け、逃げているだけの
 子供なンだよ!
「それがイヤなら
 自分の足で誰にも頼らずに歩けッ!
 独りで生きてみせろッ!!
「それができないうちは
 オレにでかい口をきくンじゃねぇッ!
 
 
ガフガリオンHP=約20%以下  
  剣士ガフガリオン
「くそッ!
 
 
  ガフガリオン:逃走  
すべての敵を倒す  
【戦闘終了】 43/1-13
 
(引き続き)
event ゼイレキレの滝  →記録:ディリータとの再会
  ディリータ:橋の中程に立っている
ラムザ:橋のたもとに立っている
オヴェリア、アグリアス:ラムザの背後
71/1-38
  騎士ディリータ
「オヴェリア王女をオレに預けるんだ。
 その方がお姫さまのためだぞ。
 
  オヴェリア:何か言いたそう
アグリアス:腕を横に出しオヴェリアを牽制、オヴェリアは少し後退する
 
  剣士ラムザ
「ディリータ、きみはいったい
 何を企んでいるんだ…?
 
  ディリータ:両手を前に広げ  
  騎士ディリータ
「企む? とんでもない。
 オレは真実を言っているだけさ。
「そうだろ? 北天騎士団を
 敵にまわしたおまえたちがお姫さまを
 どこへ連れて行くっていうんだ?
「すぐにおまえたちを捕らえるために
 北天騎士団の精鋭たちが
 やってくることだろう。
「いったいどこへ逃げるつもりなんだ?
 
 
 
  剣士ラムザ
「そ、それは…。
 
 
  ディリータ:両手を戻す  
  騎士ディリータ
「よく考えてみろ。
 
「ラーグ公の計画ということは
 王妃も知っているってことだ。
 つまり、王家は味方じゃない。
「なら、ゴルターナ公か?
 いや、それも無理だ。自分の疑いを
 晴らすためにおまえを処刑するぜ。
 
  騎士アグリアス
「おまえならどうするというのだ?
 
 
  騎士ディリータ
「おまえたちにはできないことを
 するだけさ。
 
  剣士ラムザ
「どういう意味なんだ?
 
 
  騎士ディリータ
「さあな…。
 
 
  ディリータ:ラムザに背を向ける  
  騎士ディリータ
「おまえにお姫さまを
 もう少し預けておくことにしよう。
 
  ディリータ:ラムザたちとは反対方向へ一歩足を進めると  
  剣士ラムザ
「ディリータ…
 また会うことができて嬉しいよ。
 
  ディリータ:立ち止まり、宙を見上げて  
  騎士ディリータ
「ティータが助けてくれた…。
 
 
  剣士ラムザ
「え?
 
 
  騎士ディリータ
「あのとき、ティータがオレを
 守ってくれたんだ…。
 
  剣士ラムザ
「………。
 
 
  ディリータ:再び歩き出す  
  王女オヴェリア
「感謝いたします、ディリータさん。
 
 
  ディリータ:背を向けたまま足を止める
 
  騎士ディリータ
「また会おう、ラムザ。
 
 
  ディリータ:退場  
  アグリアス:ラムザに頭を下げる  
  騎士アグリアス
「ラムザ、
 加勢してくれたことに感謝する。
「しかし、よいのか?
 北天騎士団を敵にまわしたのだぞ。
 
 
  ラムザ:振り返ってアグリアスたちに向かい  
  剣士ラムザ
「気にしないでください。
 自分で選んだ道です。
「それより、これからどうします?
 ディリータの言ったとおり、僕らを
 助けてくれる人はいない…。
 
  騎士アグリアス
「ドラクロワ枢機卿に助けを
 求めてみようと思う…。
「ライオネルはグレバドス教会の
 所轄領だ。教会ならなんとか
 してくれるのではないだろうか…。
 
  剣士ラムザ
「たしかにライオネルなら北天騎士団も
 うかつには手を出せない…。
「行きましょう。
 僕らにはそこへ行くしかない。