4章 ゼルテニア城(町外れの教会)

(ワールドマップから)
event ゼルテニア城(教会内)  →記録:ディリータの想い
  ラムザ:跪いて祈りを捧げている
ディリータ:登場、ラムザの隣に跪き祈りを捧げている格好をする
80/---
  騎士ディリータ
「…“異端者”と呼ばれる人間が
 教会に来るとはな。いい度胸だ。
 
  剣士ラムザ
「そうさ、僕には時間がない…。
 単刀直入に聞くよ、ディリータ。
「きみをゴルターナ軍に送り込んだ
 教皇の狙いは何なんだ?
 
 
  騎士ディリータ
「…それを聞くために、危険を冒して
 ゼルテニアに来たのか。
「…いいだろう、教えてやる。
 
 
「オレの任務はゴルターナ公と
 オルランドゥ伯の暗殺だ…。
 
 
  ラムザ:ディリータの方に顔を向け  
  剣士ラムザ
「なんだって…!!
 
 
  騎士ディリータ
「大きな声を出すな…。
 
 
  ラムザ:祈りを捧げている格好に戻る  
  「本当の計画はこうだ…。
 
 
「王家や貴族に対して不満を抱いている
 やつら…、例えばあの骸旅団のような
 輩を煽り各地で反乱を起こさせる。
「戦争に疲れた民衆は、ますます
 悪化する国政に対して不安を抱く
 ことになるだろう。
「どちらの陣営も互いの所領地で起きた
 反乱を粛清したいが、そのために
 兵を割くことはできない。
「すると、どうなるか?
 この膠着状態を打破するために
 決着をつけようとするだろう。
 
  剣士ラムザ
「最近、各地で頻発している反乱も
 すべて教皇の企みなのか…。
「しかも、決着をつけようと、
 両軍がベスラ要塞に終結しつつある。
 
「まさに、きみたちの計画どおりと
 いうわけか…。
 
 
  騎士ディリータ
「ああ。…だが、決着はつけさせない。
 なぜなら…、
 
  ディリータ:ラムザの方に顔を向け  
  「その戦いの最中、ゴルターナ公と
 ラーグ公は何者かに
 暗殺されることになるからだ。
 
  ラムザもディリータの方に顔を向ける

ディリータ:祈りを捧げる格好に戻り
 
  騎士ディリータ
「もちろん、その周囲にいる要人たちも
 同時に暗殺される…。
「南天騎士団のオルランドゥ伯、
 北天騎士団の聖将軍ザルバッグ、
そして、ダイスダーグ卿…。
「指導者を失った両陣営は
 戦いをやめ和平への道を
 歩まざるをえなくなる…。
 
  ラムザ:顔の向きを戻す  
  剣士ラムザ
「そこで、教会が両陣営の
 “仲介者”となるわけか…。
 
  騎士ディリータ
「民衆は諸手を挙げて
 その仲介を歓迎するだろう。
「しかも、
 伝説のゾディアックブレイブ付きだ。
 
 
  ラムザ:再びディリータの方に顔を向け  
  剣士ラムザ
「しかし、聖石は……。
 
 
  騎士ディリータ
「今の教会にとって、一番の障害は
 ラムザ、おまえなのさ。
 
   
  剣士ラムザ
「きみだって、僕の持つ聖石を
 狙っているんじゃないのか…?
 
  ディリータ:立ち上がる  
  騎士ディリータ
「オレは教会の犬じゃない。
 オレはオレの意志で動いている。
 
  剣士ラムザ
「どういうことだ?
 
 
  ディリータ:ラムザを見下ろし  
  騎士ディリータ
「必要なときは、遠慮なく
 おまえを殺すってことさ。
 
  ディリータ:視線を外す
ラムザも祈りを捧げている格好に戻る
 
  騎士ディリータ
「だが、安心しろ。方法は違っても
 目指しているものは一緒だ。
「目指す方向が一致している限り
 おまえはオレの敵じゃない…。
 
 
  ラムザ:目を開き  
  剣士ラムザ
「…僕と一緒に行こう。
 
 
  騎士ディリータ
「…すまない、それはできない。
 彼女にはこのオレが必要だ。
 
  ラムザ:ディリータの方に顔を向け  
  剣士ラムザ
「彼女?
 
 
  騎士ディリータ
「扱いやすい方が残れば、王子だろうが
 王女だろうがどちらでもいいんだ。
「教会は、どちらか一方を王位に据え
 影から操る…、傀儡(かいらい)政権
 の誕生、それが教皇の真の狙いだ。
 
  剣士ラムザ
「きみは自分の野心のために
 オヴェリア様を利用しているのか?
 
  騎士ディリータ
「…さあ、オレにもよくわからん。
 ただ…、
 
  ラムザ:立ち上がり  
  剣士ラムザ
「ただ?
 
 
  騎士ディリータ
「彼女のためならこの命…、
 失っても惜しくはない…。
 
  剣士ラムザ
「ディリータ…。
 
 
  ディリータ:ラムザの方に顔を向け  
  騎士ディリータ
「おかしいか…?
 
 
  剣士ラムザ
「いや、その言葉を信じるよ。
 
 
  外からの足音 52/1-08
  聞き覚えのある声
「異端者ラムザに告げる!
 
「この教会は完全に包囲した!
 おとなしく出てこい!!
 
 
  剣士ラムザ
「…この声、ザルモゥか!!
 
 
  ラムザ、ディリータ:外に向かう  
 
(ユニット編成をはさんで引き続き)
battle ゼルテニア城(町外れの教会)
  ザルモゥ率いる敵と対峙 52/1-08
  異端審問官ザルモゥ
「貴公は黒羊騎士団のハイラル!
 何故、貴公がここに!?
 
  騎士ディリータ
「…姿を見られたからには
 生かして帰すわけにはいかないな!
「やるぞ、ラムザッ!
 
 
 
  剣士ラムザ
「彼らは教皇の謀略など知らされずに
 その片棒を担がされているだけだ!
「理由をきちんと説明すれば
 わかってくれるかも…。
 
 
  騎士ディリータ
「…まだ、そんな甘いことを
 言っているのか?
「…まぁ、がんばってみるんだな!
 
 
 
【勝利条件:異端審問官ザルモゥを倒せ!】 12/1-09
ザルモゥAT
ザルモゥHP=約75%以下
ディリータHP=1以上
…………条件(1)
 
  異端審問官ザルモゥ
「自分のしていることを
 わかっているのか?
「奴は第一級の異端犯罪者なのだぞ!
 異端者を助けた者もまた
 その罪を問われることになる!
「黒羊騎士団の団長ともあろう者が
 我ら異端審問会に
 逆らおうというのか!?
 
  騎士ディリータ
「わかっている! だから、貴様たちを
 皆殺しにしようとしているんだよ!
 
  異端審問官ザルモゥ
「なんと!!
 神をも畏れぬ不届き者めッ!!
「その行為はこの世の秩序を乱し、
 神の創りたもうた自然の摂理に
 逆らうことを意味しているのだぞ!
「貴様は神に逆らおうというのか!!
 
 
 
  騎士ディリータ
「何が“秩序を乱す”だッ!
 
「貴様の言っている“秩序”など
 貴様たちにとって都合の良い
 “秩序”でしかないッ!!
「人心を操るために“神”の名を利用し
 作り出した“秩序”など笑止千万!
 
「人々の弱い心につけ込む貴様たちに
 “神”を語る資格などあるものかッ!
 
 
条件(1)をクリア
ラムザAT
ザルモゥHP=約75%以下
 
  剣士ラムザ
「この際、“神”の話はどうでもいい!
 それよりも“真実”を見て欲しい!
 
  異端審問官ザルモゥ
「“真実”だと?
 冤罪(えんざい)とでも言うのか?
「我々異端審問会は、貴様に
 枢機卿殺害と聖石強奪の容疑について
 釈明の機会を与えようとした!
「だが、その機会を棄てたのは貴様だ!
 逃げた行為そのものが貴様の容疑を
 確かなものとしている!
「我々は異端審問会において
 異端者ラムザ・ベオルブを
 有罪と認め処刑の判決を下した!
「今さら何を言っても遅いわッ!!
 
 
 
  剣士ラムザ
「く……、戦うしかないのか!!
 
 
ザルモゥHP=0  
  異端審問官ザルモゥ
「……神よ、…罪深き者どもに
 天罰を……与えたまえ……
 
  ザルモゥ:絶命  
【戦闘終了】 43/1-13
 
(引き続き)
event ゼルテニア城(教会外)  →記録:止まらない歯車
  ラムザとディリータ:数歩離れた距離で向かい合っている 71/1-38
  騎士ディリータ
「これからどうするんだ、
 ラムザ?
 
  剣士ラムザ
「ゼルテニアに来た理由は二つある。
 一つはきみに会うため。
「もうひとつはオルランドゥ伯に
 会うためだ。
 
 
  騎士ディリータ
「雷神シドに?
 
 
  剣士ラムザ
「教会の陰謀を暴くために
 協力を要請するつもりだ。
 
  騎士ディリータ
「どうやって?
 
 
  剣士ラムザ
「僕には教会の不正を暴くことができる
 強い“証拠”があるんだ。
 
  騎士ディリータ
「そうか、『ゲルモニーク聖典』か!
 
 
  剣士ラムザ
「以前、伯の義理の息子にあたる
 オーランと出会ったとき、
「彼は、証拠さえあれば、
 教皇の陰謀を阻止するために
 戦ってくれると約束してくれた。
 
  騎士ディリータ
「…オーランか。
 
 
  バルマウフラ:登場、ディリータの隣に立つ  
  騎士ディリータ
「大丈夫。
 彼女はオレの仲間だ。
「オレを補佐するためにミュロンドから
 送り込まれた人間が数人いるんだ。
 彼女はその一人だ。
 
  魔道士らしき女性
「補佐…?
 あなたを監視するためよ。
 
  騎士ディリータ
「おいおい、頼むぜ。
 
「彼女だけはすべてを知っている。
 ゴルターナ軍の中で唯一信用できる
 仲間なんだ。
 
  魔道士らしき女性
「あなたがベオルブ家の末弟、
 ラムザね。
「私の名はバルマウフラ。
 よろしく。
 
 
  ディリータ:バルマウフラに視線を向け  
  騎士ディリータ
「ところで、何の用だ?
 
 
  魔道士バルマウフラ
「北天騎士団が動き出したわ。
 
 
  騎士ディリータ
「目的地はベスラ要塞か?
 
 
  バルマウフラ:うなずく  
  魔道士バルマウフラ
「さっき、オルランドゥ伯が
 ベスラへ向けて出発したわ。
「ゴルターナ公もベスラ要塞へ
 向かうそうよ。
 …あなたの黒羊騎士団と一緒にね。
 
  ディリータ:ラムザに向かい  
  騎士ディリータ
「一足遅かったようだな…。
 両軍の戦いは終わらない…。
 
  剣士ラムザ
「いや、まだあきらめない。
 
「無駄な血が流される前に
 伯を説得してみせる。
 
 
  騎士ディリータ
「…ここでお別れだな、
 ラムザ。
 
  剣士ラムザ
「死ぬなよ、ディリータ。
 
 
  騎士ディリータ
「そっちこそ…。
 
 
  ディリータ:ラムザのもとに歩み寄り握手を交わす
ラムザ:退場
 
  魔道士バルマウフラ
「行かせていいの?
 
 
  騎士ディリータ
「…あいつの行動も計算のうちだ。
 
 
  魔道士バルマウフラ
「親友ですら利用するのね、あなたは。
 
 
  ディリータ:きっとバルマウフラの方に向き直り  
  騎士ディリータ
「うるさいッ!!
 おまえに何がわかるッ!!
 
  バルマウフラ:呆れたという仕種をして横を向く  
  魔道士バルマウフラ
「男のヒステリーはみっともないわよ。
 
 
  騎士ディリータ
「さっさと行けッ!!
 
 
  バルマウフラ:退場
教会の鐘が鳴る