死都ミュロンド（飛空艇の墓場）ヴォルマルフ：片膝をついた姿勢でアルマを眺めている
「…何故だ、
何故、ヴァルゴが発動しないのだ？
「この空間に聖天使の魂が漂っている、
それは間違いない…。
「何故だ……。
「アジョラの
生まれ変わりではないのか…？
「…いや、そんなはずはない。
確かにヴァルゴは反応した。
「…来たか。
「ヴォルマルフ、そこまでだ！
「ヴァルゴは発動しない！
あきらめて、おとなしく
アルマを解放するんだッ！！
「いいや、発動するさ…。
…が足りないだけなのだ。
「聞こえなかったか…？
「“血が足りない”と言ったのだ。
「“血塗られた聖天使”の再臨には
多くの血が必要だ…。
「聖アジョラの死後、十数世紀にわたり
イヴァリースの大地に多くの血が
流されたが、まだ足りないらしい。
「…仕方ない。
地上へ戻って
もう一暴れしてこようか…。
「ククク……
心配するな。
「その前に貴様たちを
“生け贄”にしてやろう…。
『…我が主、“血塗られた聖天使”よ、
『ワインよりも濃く
灼熱の溶岩よりも熱い
“血”をその復活のために捧げよう！
「アルマ！
しっかりしろ！
「お願いだ！
目を開けてくれ！！
アルマッ！！
『無駄だ…。
そんな呼びかけでは起きん…。
「アルマに何をしたッ！！
『本来の姿を取り戻すには、娘の意識が
覚醒していては困るのだよ…。
『次に目覚めるときは
自分の使命を思い出しているだろう。
『この世界に我々の仲間を喚ぶという
重大な使命をな……。
『我が主よ…、まだ…
まだ目覚めぬのか……。
アルマ：上半身を起こす
「う…うう……
こ…、ここは……？
「アルマッ！！
「ラムザ兄さん……？
『ここまできて………
邪魔をさせるものか……
『“血塗られた聖天使”よ……
我が命を……復活の贄に……
捧げようぞ………ッ！！
ハシュマリム：消滅、聖石（レオ）だけが残る
アルマの聖石（ヴァルゴ）が反応
悲鳴
アルマ：聖アジョラに変身
『身体を取り戻したぞ……。
「アルマーッ！！
死都ミュロンド（飛空艇の墓場）アジョラの聖石（ヴァルゴ）が輝く
『うう……、なんだ……、
これは………？
アジョラ：しゃがみこむ
『うぐぐ……
『に…兄さん………
助けて……
「アルマ！！
『ラムザ兄さん……
『やめろ……邪魔をするな……
じゃま…を…する…な……
ジャ…マ…ヲ……スル……！！！
「アルマ！！
大丈夫か！！
「……兄さん、
私は……大丈夫………
「早く…アジョラを……
倒さなくては……。
『ワタシノ…復活ヲ…サマタゲル…
ツモリ…カ……
『ソウハ……サセヌ……
『イデヨ……
ワガ…シモベ…ドモヨ……
『ワタシノ…復活ヲ…サマタゲル者ハ…
何人タリトモ…許シテハ…オカナイ！
『行クゾ……非力ナル者ドモヨ……！
『バカナ……コンナコトガ……
『ソウカ……貴様ハ……、カツテ…
コノ私ヲ倒シタ者ノ…末裔カ……
『負ケヌ……
私ハ……負ケヌ……
『貴様タチヲ…殺シテヤル！！
『モット……チカラヲ………