2章 ゴルゴラルダ処刑場〜ライオネル城(利用する者される者)

(ワールドマップから)
battle ゴルゴラルダ処刑場
  処刑台にて
処刑執行人:オヴェリアに対し
56/2-16
  処刑執行人
「何か言い残すことはあるか…?
 
 
  オヴェリア:無言  
  処刑執行人
「そうか、何もないか。
 
 
  ラムザたちの足音  
  ライオネル軍騎士
「ん…?
 
「て、敵襲ッ!!
 
 
 
  剣士ラムザ
「そこまでだ!
 オヴェリア様を返してもらおうか!
 
  処刑執行人
「くくく…。かかったな!
 
 
  剣士ラムザ
「!?
 
 
  処刑執行人とオヴェリア:変装を解き、ガフガリオンと女性ユニットの姿に戻る
敵:登場
 
  剣士ガフガリオン
「あいかわらず、素直すぎるぜ、小僧。
 
 
  剣士ラムザ
「オヴェリア様はどこだッ!
 
 
  剣士ガフガリオン
「ライオネル城さ。
 それより宝石はどこだ?
 
  剣士ラムザ
「宝石?
 
 
  剣士ガフガリオン
「しらばっくれるンじゃねぇよ。
 枢機卿から盗んだ宝石だ。
「宝石を盗んだヤローと一緒なンだろ?
 いいから、さっさとこっちに渡しな!
 
 
  剣士ラムザ
「欲しければ力ずくで奪うんだな!
 
 
  剣士ガフガリオン
「少しは成長したようだな。
 …ならばそうさせてもらおうかッ!
 
【勝利条件:すべての敵を倒せ!】 11/2-03
ガフガリオンAT
…………条件(1)
 
  剣士ガフガリオン
「今からでも遅くはない!
 オレと一緒にイグーロスへ戻ろう!
「おまえの兄キ・ダイスダーグは
 すべてを許すと言っていたぞ!
 さあ、いい加減に目を覚ませ!!
 
  剣士ラムザ
「断るッ! 僕はこれ以上、
 悪事に荷担するつもりはないッ!
 
  剣士ガフガリオン
「“悪事”というのか!?
 おまえは“悪事”というのかッ!!
「おまえはベオルブ家の人間だ!
 ベオルブ家の人間には
 果たさねばならン責任がある!
「その責務を、おまえは
 “悪事”というのかッ!!
 この愚か者めッ!!
 
  剣士ラムザ
「兄さんたちは自分の都合で
 戦争を起こそうとしている!
「それを“悪事”と言わずして
 なんというッ!!
 
 
  剣士ガフガリオン
「何かを成すためには
 “犠牲”が必要だッ!
「“犠牲”を支払わない限り、
 人は前へ進まない!
 歴史を作ることはできないッ!
「この腐敗しきった
 イヴァリースを見ろッ!!
 誰かが変えなきゃいかンのだ!
「おまえの兄キはそれを成そうと
 している! たとえ、それが
 “悪事”と呼ばれることでもな!
 
条件(1)をクリア
アグリアスAT
ガフガリオン存在
 
  騎士アグリアス
「ラムザ、おまえは
 ベオルブ家の人間なのか?
 
  剣士ガフガリオン
「知らなかったのか、アグリアス。
 
「そうだ、その小僧の名は
 ラムザ・ベオルブ。
 あのベオルブ家の一員さ。
 
  剣士ラムザ
「たしかに僕はベオルブ家の人間だ!
 でも兄さんたちとは違う!
「僕はオヴェリア様の誘拐なんて
 全然知らなかった!
 本当だ!
 
  騎士アグリアス
「今さら疑うものか!
 私はおまえを信じる!!
 
条件(1)をクリア
ラムザAT
ガフガリオン存在
…………条件(2)
 
  剣士ラムザ
「だからといって、オヴェリア様を
 見殺しにしろというのかッ!
 
  剣士ガフガリオン
「ジークデン砦のことなら忘れろ!
 あれは仕方なかったンだよ!
「おまえはベオルブ家の人間だ。
 おまえは、おまえに与えられた
 役目を全うしなければならン!
「それがおまえの運命なンだよッ!
 
 
 
  剣士ラムザ
「ティータを死なせたのも
 運命だというのかッ!?
「違うッ! それは違う!
 僕らは僕らの都合でティータを…
 そう、ティータを殺したんだ!
「僕はずっとその現実から逃げてきた。
 僕がティータを殺したんだ…。
 
 
条件(2)をクリア
ガフガリオンAT
 
  剣士ガフガリオン
「何をバカなことを!
 
「あんな小娘一人死ンだところで
 なんだというんだ! 我々が第一に
 考えねばならンことは“大義”だ!
 
  剣士ラムザ
「人を欺き、利用するところに
 どんな“大義”があるというんだ!
「僕はもう、これ以上、
 “大義”のために利用され命を落とす
 人間を見逃すことはできない!
「僕はオヴェリア様を助ける!!
 
 
 
  剣士ガフガリオン
「この分からず屋め!
 
 
アグリアスAT
アグリアスHP=約60%以下
 
  騎士アグリアス
「オヴェリア様をどうするつもりだ!
 
 
  剣士ガフガリオン
「オレは王女を契約どおりに
 ガリオンヌへ連れて帰るだけだ。
「そのあと、ラーグ公が王女を
 どうするのか、オレは知らンよ。
 
 
  騎士アグリアス
「貴様たちはオヴェリア様を
 戦争の道具にしようとしている!
「貴様とて一緒だ!
 ラーグ公やダイスダーグに
 いいように使われている!
「恥ずかしくないのか!?
 犬になりさがっている自分が!
 人間としての誇りはないのかッ!?
 
  剣士ガフガリオン
「そんな役に立たないもンは
 とっくの昔に捨てたよ!
 
ガフガリオンHP=約20%以下  
  剣士ガフガリオン
「くそッ!
 これほどまでに強いとは…!
「ええいッ、一時退却だッ!!
 
 
 
  ガフガリオン:逃走  
すべての敵を倒す  
  剣士ラムザ
「急いでライオネル城へ
 行かなければ…!
 
【戦闘終了】 43/1-13
 
(引き続き)
event ライオネル城(軟禁部屋)  →記録:利用する者される者
  オヴェリア:食べ物が載っている盆を横にし床に座ってうつむいている
ディリータ:数歩離れた位置に立っている
68/1-41
  騎士ディリータ
「食事に手を付けていないのか。
 食べないともたないぜ。
 
  王女オヴェリア
「………。
 
 
  騎士ディリータ
「おまえが死んで悲しむヤツなんて
 ひとりもいないぞ。
「それどころか、喜ぶヤツが大半だ。
 どうせ、死ねやしないんだ。
 無理せず食べろ。
 
  オヴェリア:顔を上げ  
  王女オヴェリア
「…やはり、あなたも
 枢機卿と結託していたのね。
「私をどうしようというの?
 ラーグ公に引き渡さないのなら
 どうするつもりなの?
 
  騎士ディリータ
「本来、おまえがいるべき場所に
 おまえを連れていく…、それだけだ。
 
  王女オヴェリア
「あなたも私を利用しようというのね。
 
「…でも、私は
 あなたの言うとおりにはならない。
 
 
  騎士ディリータ
「おまえに選択肢はない。
 生き延びるためにはそれしかないぞ。
 
  王女オヴェリア
「それはどういう意味?
 
 
  騎士ディリータ
「それは…。
 
 
  ドラクロワ枢機卿、男(ヴォルマルフ):登場  
  騎士らしき男
「この娘がオヴェリアか…。
 
 
  ドラクロワ枢機卿:オヴェリアの前に立ち  
  ドラクロワ枢機卿
「王女様、ご機嫌はいかがですかな?
 
「もう少しおとなしくして
 いただけるならば
 この部屋でなくともよいのですがね。
 
  騎士らしき男
「フン、王女の身代わりの娘には
 十分すぎるぐらいだ。
 
  オヴェリア:驚愕、上半身を前方へうかせる
ドラクロワ枢機卿、ディリータ:男(ヴォルマルフ)の方を見る
無音
  ドラクロワ枢機卿
「ホホホホ…。ヴォルマルフ殿、
 この娘はまだ知らないのです。
 
  ヴォルマルフと呼ばれた騎士
「そうか…。哀れな娘よ。
 
 
  王女オヴェリア
「それは、どういうことなの…?
 
 
  ヴォルマルフ:オヴェリアの前へ進み出  
  ヴォルマルフと呼ばれた騎士
「いいか、よく聞け。
 
「おまえはオヴェリアではない。
 
 




78/2-14
  ドラクロワ枢機卿、ディリータ:オヴェリアの方に顔を戻す  
  王女オヴェリア
「え…?
 
 
  ヴォルマルフと呼ばれた騎士
「本物の王女はとうの昔に死んでいる。
 おまえはその身代わりなのだ。
 
  王女オヴェリア
「そんな!
 ウソよッ!!
 
  ヴォルマルフと呼ばれた騎士
「嘘ではない。
 おまえはオヴェリアではないのだ。
「ルーヴェリア王妃をよく思わぬ
 元老院のじじいどもが
 おまえを作り出した…。
「いつの日か、王位を継がせるために
 身代わりを用意したのだ。
 邪魔な王妃を追い出すためにな。
「やつらのやり口は実に周到だったよ。
 上の二人の王子を病死に見せかけて
 暗殺し、おまえを王家に入れた。
 
  オヴェリア:両手を床につき頭を垂れる  
  「病弱なオムドリアに新たな王子が
 できるとは思えなかったのでな、
 自動的に王位はおまえのものだ。
「ところがオリナスが誕生した。
 …いや、未だに王子がオムドリアの
 子であるかどうかなどわからん。
「ラーグ公が実妹を王の母にするために
 外から“種”を
 用意したのかもしれん…。
「いずれにしても、
 元老院のじじいどもの計画は
 台無しになったのだ。
 
  オヴェリア:上半身を起こしヴォルマルフに顔を向け  
  王女オヴェリア
「ウソよッ! 絶対にウソだわ!
 私には信じられない!
 
  ヴォルマルフと呼ばれた騎士
「どう思おうとおまえの勝手だ。
 
「我々にとってもおまえが
 王女であるかどうかなど
 どうでもいいこと。
「我々は『王女』という強力なカードを
 手に入れた。
 それだけで十分だ。
 
  王女オヴェリア
「…あなたたちは私をどうするつもり?
 いったい何をさせたいの?
 
  ヴォルマルフと呼ばれた騎士
「何もしなくていい。今のまま
 『王女』でいてくれればよい。
 
  王女オヴェリア
「私はアトカーシャ家の血を引く者!
 誰にも命令されたりはしないッ!
 
  ヴォルマルフと呼ばれた騎士
「では、どうする? ラーグ公に
 捕らえられれば即、処刑だろう?
「我々は手助けをしたいだけだ。
 おまえが王位につくためのな…。
 
 
  王女オヴェリア
「…あなたはいったい何者なの?
 
 
  ヴォルマルフと呼ばれた騎士
「我々はラーグ公の味方でもなければ
 ゴルターナ公の陣営の者でもない。
「ただの“協力者”だ。
 
 
 
  ドラクロワ枢機卿
「ヴォルマルフ殿、王女様にはもう少し
 頭を冷やしてもらいましょう。
「現実をきちんと認識すれば
 我々の“協力”を拒むことも
 ありますまい…。
 
  ヴォルマルフと呼ばれた騎士
「うむ、そうだな…。
 
 
  ドラクロワ枢機卿、ヴォルマルフ:その場をあとにする
ドラクロワ枢機卿:退場
ヴォルマルフ:扉の前で振り返る
 
  ヴォルマルフと呼ばれた騎士
「行くぞ、ディリータ!
 
 
  ディリータ:ヴォルマルフと共に退場